摩天楼の女

― VERSUS THE “STATUE OF LIBERTY” ―

 

Act:1

「・・・この金属は一体何なんでしょうか?」

「これは我々が開発した反光射物質で出来た超合金だ。あらゆる光線をはね返すプリズム分子で構成されている。

 しかも地球上のいかなる物質よりも硬く出来ていて、それでいて収縮性もある。」

科学者は、女カットマンの質問に得意げに答えた。

「彼女の体はこれでコーティングされているんですね?」

「そうだ。もはや作業は調整段階に入っている。我等の復讐の時は、刻一刻と近づいているのだ。」

「・・・執念とは恐ろしいものですね。こんな奇天烈な計画が発動されるだなんて、未だに信じられませんわ・・・。」

女が静かに呟いた。

バトルフィーバー隊に敗北した秘密結社エゴス。サタン・エゴスの死の際の巻き添えを受け、全ての怪人達が命を落とし、

その組織は全て壊滅したかに思われた。だが、数名の怪人やカットマンが生き残り、各地でエゴス復活の策を労していたのだ。

そう、彼女のように・・・。

「何事だ、騒々しい!」

「ガッデス様、お喜び下さい。ついに完成いたしました!」

「おお、そうか!よし、皆の者行くぞ!エゴス復活の時が、今きた!!」

ガッデスと呼ばれた女は、カットマン達を引き連れ、一路リバティー島を目指す。そこにそびえ立つのは、

自由の国アメリカの象徴、自由の女神である。

ニューヨークの街はひっそりとしていた。エゴス残党達が巻き起こす騒乱によって、街全体の活気が失われている。

その騒乱の中、彼らの手によって自由の女神が悪の巨人に改造されている事に、市民達は気付かないでいた。

カットマン達が、自由の女神の内部で整列し、ガッデスを迎え入れる。意気揚揚と自由の女神の中の階段を

一歩一歩進んでいくガッデス。ふと、一人の女カットマンに目をつける。

「!・・・・お前、何者だい?」

「名も無きカットマンでございます。」

「・・・違うな・・・。私にはニオイで分かる。エゴスへの忠誠を誓わぬ不届き者の異臭は、私にはすぐにわかるのさ。

 どこの手の者だ!!」

ガッデスの叫びと共に、あちこちで小爆発が起こる。混乱に乗じて、女カットマンが逃亡を謀った。

「逃がすか!!」

ガッデスの短刀が女カットマンをかすめる。彼女はカットマンの衣装をガバっと脱ぎ捨てた。

スーツ姿の黒髪の女性が、出口めがけて疾走する。

「!?あ、あの顔は・・・。追え、追うんだ!!」

一斉に女に駆け寄るカットマン達。スーツ姿の女の手から、無数の小ナイフが放たれる。次々と倒れるカットマン。

迫りくるカットマンを華麗なジャンプでかわし、さらには鮮やかな飛び蹴りを決めてみせた。

豹の如きしなやかさで、迫り来るカットマン達を翻弄する彼女は、あと数歩で悪の巣窟と化した自由の女神の出口にたどりつこうとしていた。

その進行を遮るかのように、彼女の前方にメラメラと燃え盛る刀がズサっと突き刺さる。それは、ガッデスが投げた物だった。

妖光に照らされた美しき女戦士の顔が露となる。

「貴様は、汀マリア!?」

「ご存知でしたか、名も無きエゴス怪人さん」

マリアは不敵に笑う。

Act:2

 

カットマン達に周囲を取り囲まれても、表情一つ変えないマリア。片手を腰にあてつつ、ガッデスに鋭い眼光を浴びせる。

「ガッデス・・・。女神だなんて大それたお名前ですこと。本名はなんとおっしゃるのかしら。」

「私はガッデス。エゴスの女神さ。それはすなわち、この世界の女神という事。エゴスはこれから人間どもを抹殺し、世界を征服するんだからね。」

「あまり大風呂敷を広げなさらない方がよろしくてよ。人類はそんなに甘くはありません。

 私達人間の手でサタンエゴスが倒されたというのにそんな狂言をおっしゃるなんて、全く困ったお方だわ。」

「フフフ・・・。人間どもに何が出来る。バトルフィーバー隊はエゴス崩壊以後解散したと聞いた。さらにはお前達の頼みの綱、

 バトルフィーバーロボも解体されたそうじゃないか。我々の手で生まれ変わった、この戦いの女神の進軍を阻む者などいないのさ!!」

「ウフフフ・・・。サタンエゴスが死んだ時に、大きい弟さんや妹さんはみんな巻き添え食ったのね。だからこの女神像を

 妹がわりにしようってワケ・・・。セコイ話だわ。っていうより、涙が出そうなくらい哀れな話ね。」

「へらず口を!!キサマごときに何が出来る!?もうバトルフィーバーでもあるまいに!」

「それはどうかしら。」

マリアが軽やかにステップを踏む。周りを敵に囲まれている事など忘れているかのようなその余裕の行動に、カットマン達は呆然とする。

「えぇい、何をしている!?ヤツをとらえろ!!」

一斉にマリアに飛び掛るカットマン。と、マリアがクルっと一回転。その刹那、マリアに飛びついたカットマン達が一斉に吹っ飛ぶ。

山積みに倒れたカットマン達の中央に、すっくと立ち尽くす彼女の姿があった。

ピンクのレオタードに身を包んだ伝説の女戦士の、白いマフラーがたなびく。マリアはミスアメリカに変身を遂げていた。

「そ、そんな馬鹿な!!」

「バトルフィーバー隊は解散したわ。でもミスアメリカへの変身能力まで失ったわけではなくてよ。

 あなた達エゴスの残党を壊滅させるまで、闘いは続くという事。来なさい、お相手してあげるわ!」

舞い踊るようにカットマン達をなぎ倒していくミスアメリカ。1人、また1人カットマンが倒されていく。

様子を見ていたガッデスが、ゆっくりと戦場に歩を進める。吹っ飛んでくるカットマンをなぎ払い、ミスアメリカと対峙した。

「あまり調子に乗るな小娘。一人で何が出来る。」

「ツベコベおっしゃらずに、本性を現しなさい。エゴスの怪人さん。」

ガッデスの表情がグワっと強張る。やがて彼女の体が、燃えるような赤い髪を携えた怪人へと変貌を遂げていく。

右手に燃え盛る炎の剣を携えた女怪人の瞳が怪しく輝いた。

「・・・私はトーチ怪人。この剣で、貴様を燃やし尽くしてやる!!」

「私はアツイのは苦手なの。」

両者の激しい闘いが始まった。バトルフィーバー隊解散以後もマリアは鍛錬を怠らなかった。エゴス怪人を前にしても

一歩もひるまず、むしろ怪人を追い詰めていた。息を呑む攻防を、カットマン達は呆然と眺める他ない。

「平和ボケなさってたのかしら、怪人さん。動きが鈍いわよ。」

「ク、馬鹿な!たかが一人相手にここまで苦戦するとは・・・。クソォ、クソォォォ!!」

荒れ狂うトーチ怪人のコブシが、ミスアメリカのデルタゾーンにヒットした。思わずうずくまるミスアメリカ。

「ウゥ!・・・ヘンなところ攻撃しないでよッ・・・。」

「ククク・・・。終わりだ、ミスアメリカ!!」

トーチ怪人の狙いは決まった。女であるトーチ怪人は、女の弱点を知り尽くしている。ミスアメリカも、むざむざと

急所に攻撃は食らわない。だがそこを守ろうとするあまり、動きはぎこちなくなっていた。

徐々にトーチ怪人の攻撃を受け始めるミスアメリカ。

「全く冗談じゃないわ!イヤらしいトコばかり狙って、恥ずかしくないの!?」

「エゴス復活のためだ。なりふりなど構っていられるか!!お前達ボヤっとしてんじゃない!コイツの股間を狙いな!」

ワラワラとミスアメリカに近づくカットマン達。先ほどは軽く連中をいなしたミスアメリカも、股をかばう動きをしているうちに

別の箇所への攻撃を受ける。特殊スーツに守られているとはいえ、ダメージが蓄積され始める。

「クッ!ラチがあかないわ!」

ミスアメリカはジェットオンによるジャンプで、一気に出口へ向かおうとした。ブーツのジェット噴射装置の起動準備後、

チラっと出口を見据える。その瞬間カットマンのパンチが、ミスアメリカの乳房の先端に叩き込まれた。

「ンアアアア!!」

カットマンはそこを狙ってパンチを撃ったわけではなかった。たまたまそこにヒットしたにすぎない。だがそこも、

彼女にとっての急所であった。ピタリと動きが止まったミスアメリカの股間に、トーチ怪人のパンチが炸裂する。

「キャアアア!!」

うずくまるミスアメリカの四肢を、カットマン達が押さえつける。身動きが取れなくなったミスアメリカの姿に、

トーチ怪人は不敵に笑う。

 

 

Act:3

 

「ククク・・・。ザマぁないねミスアメリカ。散々いきがってくれたが、これでオシマイだ。」

「・・・私を殺したら、内部に仕掛けられた爆弾の場所がわからないわよ。」

「ほう・・・。ならば、貴様の体に教えていただこうか!!」

トーチ怪人の鉄拳が、ミスアメリカの腹に突き刺さった。一発、二発、遠慮なしに彼女の柔らかい腹に、怪人の拳が飛ぶ。

「ぐふぅ!うぐッ!・・・む、無駄な事はやめなさい・・・。何されたって、喋ったりしないわ。」

「これでもかい?ミスアメリカ。」

「!!」

トーチ怪人が、ミスアメリカの股間をグイっと握りつける。強大な握力が、彼女の敏感な箇所を襲った。

「や、やめなさい、イヤらしい!そんな真似して、女として恥ずかしくは無いの!?」

「弱点を責めるのは常套手段だろうが。さあ、爆弾はどこに幾つ隠したんだい?言わなきゃもっと痛い目にあうよ。

 それとも、恥ずかしい目にあいたいかい?」

「あ、呆れた破廉恥ぶりだわ・・・。随分と下衆な女神様だこと。」

「生意気な口をきく!」

トーチ怪人は、力の限りミスアメリカの股間を蹴り上げた。ウグゥと声をあげたミスアメリカの頭がグッタリと垂れ下がる。

「・・・こ、こんな事して・・・ゆ、許さないわよ・・・。」

「コイツを拷問部屋に連れていけ。残りの連中は爆弾を捜し当てろ。」

トーチ怪人は冷たく言い放った。

カットマン達に抱えられたミスアメリカが、薄暗い不気味な部屋に連れてこられた。

「・・・これ、あなたの趣味?ひどいものね・・・。」

自由の女神像の中に設けられたその拷問部屋には、あらゆる拷問器具が並べられている。

それを見たミスアメリカは、そのあまりの趣味的なコレクションぶりに呆れはてた。

人間体であるガッデスに姿を変えたトーチ怪人が、四肢をカットマンに押さえつけられたミスアメリカを見て不敵に微笑む。

「たっぷりと堪能させてやるから安心しな。」

「言っておくけど、私に拷問なんか通用しないわよ。」

マリアには確固たる自信があった。こういう状況を想定しての訓練も、充分につまれている。

鞭で叩かれようが、ツメを削がれようが、耐えてみせる気でいた。だが不安はないでもない。

ここにある器具は、初めて見る物ばかりで、どのように使われる物なのかわからない物も多数あった。

「お前の事だから、鞭で叩いても、ツメを削いでも喋らないだろうねぇ。だから、特別な責めをしてあげるよ。」

ずっと強気でいたマリアも、少々恐怖を覚えた。相手は自分を屈させるために、不埒な攻撃を仕掛けてきた相手だ。

その箇所への耐性は自身が無い。しかも男のカットマン達の目の前でそこを痛ぶられるのは、とてつもない恥辱だ。

「お手柔らかにお願いしたいものだわ・・・。」

その声も、少々上ずっていた。ガッデスがまず手にしたのはバイブレーターだ。それをミスアメリカの面前に見せつけた。

闘いにあけくれたマリアには、それが何をする物かわからない。ただの筒にしか見えなかった。

ガッデスはしゃがみこみ、ミスアメリカの恥丘をなでまわした。

「!!!な、何をする気!?」

ガッデスはレオタードの脇をずらす。手入れの行き届いた黒い茂みがあらわとなる。相手は女ではあるが、

他人に恥毛を見られた屈辱に、マリアは大きなショックを受けた。だがマリアの屈辱はそれだけでは終わらない。

ガッデスの指が茂みに覆われた縦スジをひん剥くと、ピンク色の陰部がさらけ出される。

「キャア!!」

生まれて初めて、他人の指が自分の秘所に触れられた刺激に女性的な悲鳴をあげるミスアメリカ。

そこに、ガッデスが手にしていた冷たい棒が押付けられた。

「ま・・・まさか・・・。イ、イヤ!やめて頂戴!!」

相手が何をしようとしているのか見当がついたミスアメリカは腰をよじる。だが無情の太い筒は、

ミスアメリカの秘裂にグブグブと吸い込まれていった。

「うわああああ!!」

マリアは痛みを感じる。挿入を官能的な刺激と受け取られる程の経験が無かったためだ。

そして彼女の身体は、その痛みをやわらげようと本能的に反応していた。ポタポタと甘い蜜が滴り始める。

「(は、恥ずかしい!!)」

気丈なマリアがそのような事を口にするはずがない。出来るはずはなかった。黙って耐えるミスアメリカをながめつつ

ゴッデスはうすら笑みを浮かべ、棒を出し入れする。愛液に混じって、赤い血が流れ出し始めた。

無機質な欲棒によって、ミスアメリカの、マリアの処女膜が破かれた。

 

 

Act:4

 

「こ、こんな事してタダで済むと思ってるの!?」

「ククク・・・。相変わらず強気な娘だ。ご褒美をくれてやるよ。」

バイブレーターのスイッチが入る。ミスアメリカの膣内が、得体の知れない刺激に襲われる。

「ン、ンアアアアア!な、何!?こ、これは、ウアアア!ン、ンァ!アアアン!!」

ググっとのけぞるミスアメリカ。バイブレーターに彼女の愛液がまとわりつく。淫靡な動きは、過敏なマリアを

早くも頂点へいざなおうとしている。

「アアッ!ダ、ダメ、やめて、もうやめて頂戴!!ン、ンア、アァァ!!ダメェ、アン!イ、イヤ!イ・・・イクッ!!」

思わず声をあげるミスアメリカ。彼女とて自慰行為くらいはしていたため、絶頂を迎える歓びは知っていた。

だがそれを他人の目の前で、しかも忌むべき敵の手でさせられた事が、彼女の心を大きく惑わせた。

ズブズブとバイブレーターを抜かれた時、ミスアメリカは自立する事が出来なくなっていた。

痛みとショックで腰を抜かしていたようだ。カットマンに支えられ、ようやく立っている事が出来る状態にあった。

真っ赤に染まったバイブレーターを見せ付けられ、一層心を乱されるミスアメリカ。

「ぜ・・・絶対に、許さないわ・・・。」

肩で息をしつつ、ガッデスを睨みつけるミスアメリカ。

「疲れたろう。椅子に座らせてやるよ。」

無慈悲なガッデスは、次の責めに移行する。ミスアメリカに用意された丸椅子の中央には、

太くて長い突起がそびえたっている。性的虐待というものがある事をようやく知らされたマリアは、敵の企みに気付く。

「・・・やめて・・・。やめて!お願い!」

ミスアメリカは抵抗する。その突起は、先ほどのバイブレーターとは比べ物にならないほど太い。

膣口がどこまで広がるかなど知る由もないマリアにとって、あんな物を受け入れる事など不可能だと思えた。

カットマン達は強引に彼女の股を、そびえたつ棒の先に押付ける。腰を揺すって抵抗するミスアメリカ。

「(こ、こんな物に座ったら・・・こ、壊されてしまう!!!)」

「さっさと座りやがれ!!」

エゴスの連中に容赦はない。ミスアメリカの柔らかな恥部に、固くて冷たい、無機質な棒がズボっと入り込んだ。

「ぎゃああああああ!!」

あられもない悲鳴をあげるミスアメリカ。ガッデスやカットマン達は、ミスアメリカの身体や椅子をグラグラと揺らし始めた。

「ウ、ウアアア!こ、壊れる、壊れるぅ!!やめてぇ!う、うあ、きゃあああああああ!!」

失神寸前に追い込まれるミスアメリカ。カットマン達は、彼女の身体を深く椅子に押付けた後、乱暴に身体を持ち上げた。

突起には、血と愛液がこびりついていた。

「はぁ・・・はぁ・・・。あ・・・あなた達・・・。人をなんだとおもってるの・・・。」

「お前が爆弾なんか仕掛けたりするからいけないのさ。さあ、しゃべる気になったかい?」

「しゃべる気なんてますます無くなったわ。」

「じゃあ、もう一度座らせてあげるわ。」

「ひぃ、ん、グアア!ウアアアアアアアアア!!」

何度となく繰り返された残虐な行為の果てに、いつしかマリアは意識を失っていた。

汀マリアが所属するFBIのNY支局の動きが、にわかに慌しくなった。

「ボス、エゴスに潜入したマリーからの定時連絡が途切れました。」

「おそらく見つかったのだろう。今ごろ拷問でも受けているのではないか。」

「ボス!?」

「彼女は元バトルフィーバーだ。少々の拷問で音を上げる事はなかろう。それよりも、彼女から提言された

 計画は進んでいるんだろうな。」

「ハ、ハイ。しかし、例の物の運搬はともかく、宇宙へSOSを発するなんて計画は私には理解できません。」

「だが、今の段階でアレを扱える者は彼等以外に考えられんのだ。それに・・・。」

ボスと呼ばれた男は、窓から自由の女神を眺めた。

「彼女に悪の片棒を担がせるという、連中のやり方の方がよっぽど信じられんよ。」

 

 

Act:5

 

 

ミスアメリカが目を覚ますと、その面前には鉄製の三角木馬がそそり立っていた。

ガッデスは、カットマン達にミスアメリカを立たせる。これ以上大事な箇所を傷つけられてはたまらないと、

マリアは静かに口を開く。

「・・・爆弾なんて、嘘よ・・・。」

「そうだろうね。あれから内部を隈なく捜させたが、爆弾なんて一つも見つからなかった。生き長らえたいが為の方便だろう。

だが、そんな事はどうでもいい。お前さんのおかげで計画に遅れが出ちまったんだ。

その身をもって償っていただくよ。」

「・・・殺せばいいでしょう?」

ガッデスはミスアメリカの顎をグイっと掴んだ。

「アンタには殺しても晴らせない恨みがたっぷりこもってるんだ。カットマンの連中も、あんたに痛めつけられた

 お返しがしたいって言ってるしねえ。何よりアンタの顔には、私らを倒すまで死ぬわけにはいかないって

 書いてあるよ。」

「・・・その通りだわ・・・。でもあなただって、恨みを晴らすだのなんだの言ってるけど、単に私を虐めて

 喜んでるだけでしょう?そういう趣味に付き合わされるのは疲れるわ。」

「フフフ・・・。じゃあ、いたぶられる事に快感を覚えるカラダにしてやるよ。」

カットマン達に木馬の上へ担ぎあげられるミスアメリカ。股先が三角の頂点に触れた辺りで、一旦宙空に固定される。

後ろ手に手錠をかけられ、さらに両足にも拘束具がはめ込まれる。姦計の準備が整ったところで、

ゴッデスが不敵に微笑んだ。

「さあ、目一杯お泣き。」

ミスアメリカの全体重が、鉄の三角木馬の、冷たく鋭い先端にのしかかる。その瞬間、ミスアメリカは絶叫した。

「あああああああああああああああ!!!!」

顎を突き上げ、悶え苦しむミスアメリカ。責めつづけられた股先からは、赤い血が滴り落ちる。

「ウ、ウアアア!グ、グゥゥ!アア!キャア!!ダ、ダメッ、ヒィィ!ギャアアアアアアア!!!」

「いい声だミスアメリカ。安心しな。ぶっ壊れる直前にやめてやるよ。私はプロだからねぇ。」

「ン、クアアア!ヒ、ヒィアア!アァ、アア、ウアア!!イヤアアアアアアアアア!!!」

「フハハハ、可愛らしい悲鳴あげてくれるじゃないか。よっぽど感度がいいんだねぇ。素敵なオマンコじゃないの。

 いたぶり甲斐があるわ。」

ガッデスは宣言通り、性器が裂かれて彼女が失神する寸前に、彼女の身体を持ち上げさせた。

一瞬の安楽の後、再び鋭い先端めがけて落下させられるミスアメリカの肢体。死よりも恐ろしい姦計は延々と続く。

だがミスアメリカは、マリアは必死で耐え忍んだ。いつか逆転の時が来る事を信じて。

木馬責めは終わった。痛みのあまり発狂寸前にまでなったが、ミスアメリカは耐えてみせた。

バトルフィーバーとしての闘いの中、あらゆる痛みを乗り越えてきたが、これほど痛烈な責めを受けた事は無かった。

それに耐え忍んだマリアには、これからの責めに耐えつづける自信が芽生えていた。

だがガッデスは、そんな自信など粉々に打ち砕いてみせる。続く責めは、精神的ないたぶりであった。

X字に拘束されたミスアメリカの前に、ワラワラを沸いてくるカットマン達。連中は、思い思いに、彼女の肢体をまさぐり始めた。

「や、やめなさい!!」

本能のまま行動するカットマンに、彼女の懇願など聞こえない。薄汚い男達の手は、ミスアメリカの敏感な部分を徹底的に嬲る。

乳首の先端が隆起し、薄いスーツの上からその形がハッキリと見て取れる。

激しく食い込んだ秘所はクッキリと縦スジが現われる。さらにカットマン達がVゾーンをクイっと引っ張りあげると、

ちぢれた陰毛がはみ出し、やがて恥肉さえもさらけ出される。欲情したカットマン達はついに、両乳房と股間を覆う布をビリビリと切り裂いていった。

「キャアアアアアーーー!!」

絹を裂くような女の悲鳴。男に、敵に、しかも雑兵にすぎないカットマン達に全てをさらけ出してしまったマリア。

美しい素肌をまさぐる、ケダモノ達の無数の手。

「さ、さわらないで頂戴!お願い、お願いやめてぇ!!」

一人の男は、刺の付いたスリコギのような棒を持ち出し、非情にもそれをミスアメリカの膣にねじ込む。

散々いたぶられた恥所だが、何度責めを受けようが耐性などつかない。絶叫するミスアメリカ。

乳首や乳房もグリグリとつねられ、皮を剥かれて剥き出しになった淫核も責め始められた。

「キャアアア!!やめてぇ!やめてぇ!いやああああああ!!」

―も、もう耐えられない!!― あまりの仕打ちにマリアの精神は打ち砕かれそうになっていた。

何か彼女から聞き出そうという拷問であったなら、ミスアメリカはすでにエゴスに屈していただろう。

だがカットマン達は、己の欲望のままに宿敵ミスアメリカをいたぶっているにすぎない。

膣から引き抜かれた刺付きの棒は、ミスアメリカの肛門に根深く突き刺された。

「※♀>*←Σ@ッッッッッッッ!!!!」

声にならない悲鳴をあげたミスアメリカ。プシャアアアアという水滴音が、薄暗い部屋に響く。

幾多の戦いをくぐり抜けてきた女戦士マリアの、生まれて始めての失禁であった。

だが彼女は恥辱感を感じる前に、意識を失っていた。

 

 

Act:6

 

延々と続けられる惨劇。ガッデス自慢の炎の剣がミスアメリカの身体を這う。燃え盛る剣の先端が茂みに近づくと、

陰毛がプスプスと燃え始める。熱さに耐えられず身をよじるミスアメリカ。ガッデスは引火寸前に剣を遠のけ、

膣内に無遠慮に指をねじ込んだ。

「燃やし尽くすなんて事はしないから安心するんだね。あんまり滅茶苦茶にしちまうと、責めができなくなるからねぇ。」

そうは言っても、ガッデスの性器への責めは執拗にして、残虐だった。男であれば、マリアの美しい性器への

責めは躊躇するであろう。だが女であるガッデスに容赦はなかった。女だからこそ、マリアの秘所の美しさに

嫉妬していたのかもしれない。いずれにせよ、完全に破壊される事が無かったのは、マリアにとって救いであった。

いつか来る勝利を確信しているマリアは、性器が失われる心配はない事に少しだけ安堵した。

だがそんな彼女にも、最大級の恐怖が訪れる時が来た。カットマン達が次々に挿入を始めたのだ。

「イヤァ!イヤァ!イヤァ!イヤァ!イヤアアアアアアア!!」

マスクの中で大粒の涙をこぼすマリア。周期的に、カットマンの子を宿す心配が無い事は分かっていたが、

そんなものは関係ない。下衆な連中に身体をオモチャにされる事が、彼女のプライドをズタズタにしていった。

膣はもちろんの事、叩き割られたマスクから露出した口や腸など、マリアは全身にカットマンの精子を

注ぎ込まれる。白い液にまみれたミスアメリカは、薄暗い拷問部屋でピクリとも動かなくなった。

やがて、ガッデスの手でミスアメリカの細い首筋に、まがまがしい首輪が巻かれる。

「ホラ、とっとと歩きな。」

ミスアメリカは四つん這いのままガッデスの前を歩かされる。かつての怨敵の無様な姿に、カットマン達は嘲笑する。

ガッデスはつま先でミスアメリカの尻を蹴りつけつつ、先に進ませる。

そして、長い階段を上り、自由の女神の顔の部分にある部屋にたどり着いた。モニターやらコンピューターやらが立ち並ぶそこは、

女神像のコントロールルームのようであった。

「アンタのくだらない行動のせいで当初の計画からだいぶ遅れたが、私の妹がようやく完成したんだ。

 これからこの街を破壊する。それを特等席で拝ませてやろうと思ってね。」

「・・・あなた達の計画は、失敗するわ・・・。」

「まだそんなへらず口を叩けるのか。しぶとい女だねぇ。いっそのこと手足をもぎ取ってやろうかい!」

ミスアメリカの腹を蹴りつけるガッデス。ミスアメリカは血を吐きつつ、地に伏した。

「さあ我が妹よ、秘密結社エゴス復活をおろかな人類どもに見せつけよ!この街を廃墟と化してしまえ!」

合衆国の自由の象徴は、ついにエゴスの手先となった。ゴゴゴという低い音と共に、建立されてから一度たりとも

はなれた事のない台座からその身を開放させ、一路摩天楼を目指す。巨大なビルを前にひと吼えする女神像。

体当たりでそのビルを粉々にしていった。

「フハハハハ!いいぞ、もっとだ、もっとやっておしまい!!」

現場に到着したアメリカ軍は、その光景に目を疑う。自国のシンボルが狂行を繰り広げている姿を信じる事が出来ずにいた。

だが、都市の破壊を見逃すわけにはいかない。迷いを振り切り自由の女神にスクランブルをかけるアメリカ軍。

世界最強を誇る米軍の波状攻撃、だがそれは、軽くいなされた。自由の女神は、手にしていたたいまつと独立宣言書を軍勢に投げつける。

最新兵器群は次々と爆発し、辺りを炎の海に変えていった。女神の猛攻は止まらず、摩天楼が地獄絵図と化していった。

女神の内部では、その光景が天窓に、そしてモニターに映し出される。ミスアメリカも、それを見せ付けられていた。

「気分はどうだい?アンタの力量が及ばず、我々の思い通りに作戦は進行していくよ。」

ガッデスの問いに対し、ミスアメリカは静かに呟いた。

「・・・きっと来てくれる・・・。この窮地を救いに、必ず来てくれる・・・。」

マリアの願いが届いたのか、赤い光が天を裂き地上に降臨してくる。

遥か遠い宇宙から、FBIニューヨーク支部のSOSをキャッチした光の国の使者が地球へ、窮地の摩天楼へやってきた。

頼もしき正義の使者の姿が、ミスアメリカの目に飛び込んだ。

「来たわ・・・ウルトラマン!!」

「ウ、ウルトラマンだとぉ!?」

 

 

Act:7

 

美しき女戦士、ウルトラウーマンベス。NYの危機を救うべく現われたベスが、悪魔と化した自由の女神と対峙する。

彼女の母星に『NYに危機迫る』の報を送った、FBIニューヨーク支局員たちもその光景が信じられずにいた。

「う、宇宙人が我々のSOSをキャッチするだなんて、信じられない・・・オーマイガッ!」

「彼女は信じていたんだろうな。同じ正義の戦士として。」

女神像の内部にいたマリアが呟く。

「信じていたわウルトラマン。きっと来てくれると・・・。」

バトルフィーバーロボが解体された事を聞き及び、この巨像の進軍を止める者の存在など想像もつかなかったガッデス。

だが彼女は自らが作り上げた愛しき妹の力を信じ、光の国の巨人に立ち向かわせる。

「恐れることはない、我が妹よ!ウルトラマンを血祭りにあげよ!」

2つの巨体が組み合う。巨像である女神の動きは鈍い。ベスに攻撃を当てる事は叶わず、

さらにベスの攻撃をかわす事も出来ない。だがそのボディーは屈強だ。ベスの攻撃に耐えしのぐ事は出来た。

ベスは状況を打開すべく、グラニウム光線と体勢を取った。ふと、あの科学者の言葉を思い出すミスアメリカ。

「!ベス、いけない!!」

ベスの腕から放たれた光線を鏡のように反射させた女神像。その光線は、ベスの身体にぶち込まれた。

「ウアアアアアアアア!!」

自ら発した光線の威力を直に受け、膝をつくベス。女神の猛攻が始まった。固い拳でベスの顔を、腹を殴りつけ、

ベスの頭部の脇にあるツノを掴むや、彼女の額めがけて自分の頭をガンガンと叩き込む。

続いてベスの細い腰をグイっと抱きしめ、そのまま背骨を折らんとする。

「ウ、ングゥゥ・・・クゥ、ウハァァッ!!」

苦しみ悶えるベス。悪の女神は、締め付けを解き放つや、先端が鋭く尖った頭部の飾りをベスの胸、腹にプスプスと突き入れる。

体液を撒き散らしながらのた打ち回り、やがて仰向けにぶっ倒れるベス。

「フハハハハ!!ウルトラマンなど恐るるにたらず!我が妹よ、もっとたっぷりいたぶってやれ!」

大の字状のベスの股間に、巨像の片足がグイっとのしかかる。顎を突き上げて悶絶するベス。柔らかい恥丘に

女神の脚がグリグリとめり込んでいった。

「ウ、ウグァァ!フ、ンムグゥ、ウアアアア!!」

「(頑張ってベス・・・。時間を、時間を稼ぐのよ!)」

「よし、今度はウルトラのアソコを痛めつけてやれぃ!」

ガッデスの指令に従い、女神はしゃがみ込む。ベスの股間に手を伸ばし、両手の人差し指と中指をベスの恥裂に差し込んだ。

そしておもむろに、力の限りそれを左右に引っ張る。

「!!!グゥアアアアアアア!!!」

ひだの肉がビリっと裂け、大きく左右に開かれたベスの恥部がモニターに大写しになる。思わず目をそらすミスアメリカ。

「ウアッハッハ!!ご覧よ、ウルトラのアソコは地球人のものとそっくりだ!!よし、みんなついといで。じっくりと

 ヤツのものを観察してやろうじゃないか!」

「あ、あなた何を考えているの!?」

小うるさいミスアメリカに蹴りを入れ、首輪を柱にくくりつけておくと、ガッデスとカットマン達は女神像の展望台へと向かう。

エゴスの怪人達は、全開となったベスの恥裂から発せられる甘酸っぱいニオイを堪能する。

そして、カットマン達の手に燃え盛るたいまつが配られた。

「ほれ、一斉に放り投げるんだ!!」

ゴッデスの号令以下、ベスの恥穴に、無数の炎が放り込まれる。

「グオァァァァァァーーーーーーーーーーーッ!!!!」

ニューヨーク市に響き渡る、ベスの絶叫。ベスにとってみればそれらの火は小さく、しかも膣内は湿っているため、たいまつはすぐに鎮火する。

それでも、神経が剥き出しになっているピンク色の膣内が、プスプスと焼け爛れていく痛みは想像を絶していた。

「耐えてベス・・・。ヤツがあなたを殺そうとせず、ジリジリいたぶっている事はチャンスなのよ・・・。

 もうすぐ、もうすぐアレが届くはずよ・・・。」

ベスの大絶叫を聞いたミスアメリカは、心からベスに声援を送った。

 

 

Act:8

 

「ウ、グゥゥ!フゥ、ウアアアアアアア!!」

ベスの恥裂から煙が立ち昇る。ガッデス達に、なにやら焦げ臭いニオイが伝わってくる。光の国の正義の使者の

無様な姿に高笑いするゴッデス。

「フハハハハ!妹よ、今度はあのでっかいクリトリスをひきちぎっておやり。そして尻の穴をかっぽじっておやり。

 ウルトラウーマンをもっともっと泣かせてやるんだ!!」

女神は右手の親指と人差し指でベスの淫核を引っ張る。さらに左手の人差し指と中指は、菊座の中にズボっと入り込んだ。

「ング、ゥグフアアアア!アア!!アアアアアアアアアア!!!」

「ウアハッハッハァ!もっと伸ばせ!もっと突っ込め!ウルトラマンなどお前の敵ではない!」

「グ、ンムアアア!ガァ、ウグゥ、ォォォアアアア!!ギ、ギィアアアアアア!!」

その咆哮に、思わず耳を覆いそうになるミスアメリカ。モニターを見れば、ベスの美しく輝くクリトリスが今にも身体から

引きちぎられそうなほど伸びており、さらに尻の穴には3本目の指がねじ込まれ様としている。

「(こ、このままじゃベスが殺されてしまう!)」

性的攻撃の苦しみをその身に知らされたマリアには、ベスの痛みは自分の事のようにわかる。さらに、彼女をニューヨークへ呼んだのは自分である。

ベスの救出を決意したミスアメリカはまず、自分の指で恥裂を開き、悩ましげなポーズをとって見張りのカットマンを誘ってみせた。

フラフラとミスアメリカに近づき、彼女に密着しようとするカットマン。そのみぞおちに渾身の一撃を叩き込み、

相手の得物を奪うや、首輪の鎖を叩いて砕く。迫り来るカットマンを、半裸状態である事など気にもとめず軽くいなし、

カットマンから奪取した刀で、女神のコントロール中枢をガンガンと叩きつけた。

頑丈に出来ていたそれを破壊するのは難しい。だが少しでもショックを与え、ベスの身体を解放できさえすればいい。

果たしてマリアの願いは通じ、女神像は一旦動きを止める。

「な、何事だ!?」

うろたえるガッデスを尻目に、ベスは女神像の腕を振り解き、なんとか距離を置くことに成功した。

おさまらないガッデスはコントロールルームに舞い戻り、ツカツカとミスアメリカに歩み寄る。

歩を進めつつトーチ怪人へと姿を変貌させ、炎の剣を振りかざす。

「殺してやるぅ!!」

「あなたを倒すまで死ぬわけにはいかないの!」

応戦するミスアメリカだったが、傷ついた身体にボロボロのスーツ姿では怪人には歯がたたない。

コントロールルームにミスアメリカの血飛沫が舞い、絶叫がこだまする。

「(あと、少し!あと少しで!!)」

ミスアメリカは懸命に耐え忍んだ。

女神像から放れられたベスはゆっくりと立ち上がる。普段恥裂に収められ、さらに包皮で覆われている淫核が、無惨にも割れ目からはみ出ている。

あまりに痛々しい姿を晒している光の国の巨人だが、ニューヨークの人々は彼女に全てを託し、見守るほかなかった。

だがベスは万策尽きている。光線が通用しない相手に、立ち向かう術はない。

ミスアメリカを痛めつけつつ、再び可動を始めた妹に指示を送るトーチ怪人。

「殺せ!殺すんだ!ウルトラウーマンを殺してしまえぇ!!」

モニター越しに写るベスは、立ったまま何も出来ずにいる。女神像が歩みを進め、ベスとの距離が近づいていった。

「!!来たわッ!!」

ミスアメリカが叫ぶ。モニターは、仁王立ちするベスの背後に現われた数機のヘリコプターが姿をとらえる。

そのヘリコプター群が吊るしているそれは、エゴス達に戦慄を覚えさせる。

「ま、まさか!?あれは、電光剣!?」

トーチ怪人が叫ぶ。幾多のエゴスの巨大ロボを一刀両断にして来た、バトルフィーバーロボの愛刀。

それこそ、マリアの最後の手段であった。

「ウルトラウーマンベス、その剣を手にするのよ!今その剣を使う事が出来るのは、あなたしかいないの!!」

ヘリコプター群が、電光剣を吊るしていた鎖を解き放つ。ベスは女神像を見据えたまま、落下してくる電光剣を掴んだ。

鞘から電光剣を引き抜くと、まず鞘を放り投げ、そして腰を落として剣を構える。ベスに刀を扱った経験はない。

だが、女神像を破壊しうる武器はこれしかないと即座に判断し、両手で剣をグっと握りしめた。

「ひ、ひるむな我が妹よ!行け、行くんだ!!」

女神像がズシズシとベスに迫る。ベスの闘争本能か、ミスアメリカの祈りか、はたまた電光剣の導きか。

無意識に繰り出したベスの構えは、電光唐竹割のものであった。すれ違いざま、ベスの電光剣が女神像を斜め袈裟に切りつける。

女神像は、剣筋のまま上下にザックリと割れ、大地に崩れ落ちた。ベスは電光剣を大地に突き立て、

振り向きざまにグラニウム光線を2回放射した。内側に光線を受けた女神像は、あちこちで小爆発を起こす。

「グオオオオオオ!!死、死なん!死んでたまるかぁ!エゴス復活の時まで、死んでたまるかぁっ!!」

爆風に巻き込まれたトーチ怪人は、執念で立ち上がり出口を模索している。そこに立ちはだかったのはミスアメリカ。

その手には、トーチ怪人の愛刀が握られていた。

「Good bye,Goddes」

ミスアメリカは小さく呟くと、怪人の愛刀を投げ返した。炎の剣に貫かれた怪人の断末魔の叫びが、爆風に消えていった。

そしてミスアメリカ、マリアも目を閉じる。

「怪人一人と引き換えか・・・。ずいぶん安い命だったわね・・・。」

爆発がミスアメリカを包み込む。包み込んだかに見えた。その瞬間、彼女の周りはりめぐらされた白い壁が、

爆風からその身を守っていた。白い壁、ウルトラウーマンベスの両手が、ミスアメリカを優しく包み込み、

そしてベスは天高くジャンプ。彼女達の真下で、大爆発が巻き起こる。合衆国の象徴を悪の手先とした恐るべき企みは、今、ついえた。

ベスの着地した地点、そこはかつて自由の女神が立っていたリバティー島の台座部分である。穏やかな海を眺めるベスとミスアメリカを夕陽が照らす。

彼女達、NYの街を救った美しき女神達へ、NY市民は一斉に賞賛を浴びせる。

手の平に乗ったミスアメリカが、ベスを見上げた。

「ありがとうベス。また・・・またどこかで会いしましょう。・・・それとも私たちはもう出会う事が無いほうがいいのかしら?」

ベスは穏やかな笑みを浮かべつつ、マリアを大地に下ろした。そして空を仰ぎ見ると、天に向かって飛び去った。

母星への帰路につくウルトラウーマンを、マリアはいつまでも見送った。

 

                                                                                     ― fin ―

 

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